*♥先生の彼女♥*【完】


あたしの腕を掴んだお母さんの手は離れ


お母さんの手はあたしの背中を優しくさすった。



「優姫が産みたい気持ちはお母さんにも痛いほど分かるの」



『あ・・・あき・・・ら・・・め・・・たく・・・ない』



「相手の人は何て言ってるの?」



『・・・んあ゛ーんお母さん』


あたしは今まで一人で抱えてた心の中にあるモヤモヤを出したくてお母さんに泣きついた。




今まで流した事のないほど沢山の涙があたしの瞳から悲しさを道連れに流れ落ちた。




本当は誰かに聞いてもらいたい事、相談したい事が沢山あったんだ。




それは、澤本先生だけでなくホントは誰でも良かったんだ。




聞いてもらえるなら、お母さんでも誰でも良かったんだ・・・



今ごろ気付くなんてね。





もっと早く相談すればこんなに沢山溜め込む必要なかったのにね。


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