*♥先生の彼女♥*【完】
あたしは先生の顔に手を伸ばす。
優しく瞑られた瞳。
高く筋の通った鼻。
薄い唇。
スッと凛々しい眉毛。
普段は伸ばさないアゴヒゲも全部愛しく思えた。
先生の頬に触ると暖かみが無く、冷たくなっているように思えた。
あたしはすぐに先生の右腕を取り脈を確認する。
ない、ない、ない…
あたしのその行動に見かねたのか、先生のお母さんがあたしに声をかけた。
「優姫ちゃん…悠矢は、もう…亡くなったの…ほんの1時間前にこの世から去ったの…」
そう言うとお母さんは泣き崩れた。
先生が…死んだ…