軌跡
『告白されたの。同じバイト先の先輩に。何度か出かけたりしたんだけど、いい人だよ』
 電車の自動ドアが開き、睦也は飛び降りた。そして見覚えのない景色に、そこが一つ手前の駅だと気付き、慌てて乗りなおした。
 落ち着け、何度も言い聞かせたが、頭の中はグルグルと回るだけで、その言葉は何の意味ももたなかった。
 あれから四ヶ月経つのだ、他の異性が現れてもおかしくない。睦也自信、奈々に思いを告げられた。何一つ、不思議なことはない。それなのに、睦也はその事実を受け入れることが出来なかった。
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