忘れたくない
「俺、若杉 守/ワカスギ マモル」
そっけない一言だったけれど、
若杉くんはなんとなく
ひとなつっこい男の子なんだな
と思った
まつげがながく
もともと整っていて
可愛らしいくてけれども
凛々しい
顔をまじまじと
見ていると
「俺なんかついてる?」
「あ...いやそういうわけじゃなくて...」
私が急いでいうと
「ならよかった...」
若杉くんは
ちょっと口をあけて
ふぅ.よかったよかった
と言いながら笑った
危ない危ないもう少しで
見つめてたこと
ばれるとこだった...