サクラノコエ
あのメールの日から俺は、学校前に毎日のように公園に寄り、少しでも長く理紗と一緒にいるようにしていた。

なぜだか、俺といるときは、理紗以外の人格が顔を出さなかったからだ。

ずっと理紗でいて欲しい。

トオルに会いに行って欲しくない。

理紗は俺のものだ。

この一週間、理紗と一緒にいる間中そんなことばかり思っていた。

こうやって、別の人格のことに嫉妬してしまうのは、俺が小さい人間だからだ。

俺は

好きな女を信じることが出来ない

情けない人間。

俺なんか消えてしまえばいい。

「もう出る」

眠い。

なにも考えずに眠りたい。


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