君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】
「お……落ちるっ!」
こんな縦にも横にも揺れて……
聖、やっぱり免許無いんじゃないの!?
「明さま、あまり下を向かれてますと酔いますよ」
柚野さん、冷静すぎる!
そんなこと言われてもこの状況じゃ恐くて前向けないよ!
その証拠にあたしはずっと柚野さんの胸に頭を沈めたままだった。
いつまでこの揺れが続くのか不安になった時、軽い衝撃と共に機械音が静まっていった。
それでも恐くて、震える手を柚野さんの腕から離せずにいた。
「爽!明から離れろ!」
作業車を完全に停止させた聖が近づいてきて、ゴンドラの扉を開けた。