君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】


「明、行くぞ」

「え……ま、待ってよ!」


警察が来てるのに、一緒にいなくていいのかな?

そう思っても、まだ自分の中で状況が飲み込めて無くて、

ただ聖に引っ張られるがまま、ついて行くしかできなかった。



聖はテレビ局から乗って来た車に乗り込み、運転手に自宅へ送るように告げた。

聖と隣同士、革張りのシートに並んで座る。


「聖、さっきの柚野さんとの会話って何?どういうことなの?」


柚野さんがテレビ局に電話していた時からおかしいとは思ってたんだ。


「テレビ局のスクープとして今回の事件は取り上げてもらう。

これで自動的に田口不動産は倒産、

妻と社員のために立ち向かった俺の印象が良くなると共に上条不動産の株価は上昇。

テレビ局にも独占スクープという恩を着せた」


だからわざわざ警察じゃなくてテレビ局に電話してたの!?


……腹黒い二人が考えることは、凡人のあたしには想定もでいない考えだよ。



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