先生
「ごめん…。」


理恵の体から離れてあらわになった肌を上着を下ろして隠す。


俺に背中を向けて、肩を震わせて一人で泣く君の背中から、俺は抱きしめた。


恥ずかしいけど、理性を失った事、理恵と一緒にいると余裕が無くなる事も…。

そんな全部を黙って聞いてて。


君もまた…いつもの俺じゃないみたいで怖かったと打ち明けてくれたね。


そして君は、こんな俺をマヂで好きと言ってくれた瞬間、君を抱きしめた腕の力が緩んだ。


「理恵…こっち向いて?」


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