先生
「あ、理恵。
ここにいたんだぁ。遅いから探し……

って、泣いてたの?
あの二年に何言われたの?

それとも、何かされたの?」


私は小さく首を左右に振った。


「じゃあ、何で泣いてるの?」


「何もないよ。
ごめんね?心配させて…。」



美咲に…


初めて嘘付いた。


だって…


美咲は受験生。


余計な心配させられないもん。


今が一番大事な時だから…。



ごめんね?



美咲。



< 468 / 634 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop