俺様男と契約結婚?!
後ろを振り返ると彼方が立っていた。
「彼方?」
「俺だけど何?」
「きゅっ救世主だ!」
「はぁ?」
それから私は彼方に迷子になったことを伝えた。
「やっぱお前バカだな」
「バカって何よ!っていうかさっさと書斎に連れてって」
「あぁわかった」
そう言って彼方は長い廊下をスタスタ歩いて行った。
え?
なんか彼方が妙に優しいんだけど…
やっぱ根は優しいとか?
彼方も人の子だったんだね笑
彼方と一緒に歩いて数分、あっという間に書斎の前に着いた。
「ここだよな、書斎って?」
「うん、私がいつも使ってる書斎だ」
私は書斎のドアを開けて部屋に入った。
すると彼方も一緒に入ると鍵をかけた。
「なんで彼方まで入ってくんの?」
「なんでって、お前にお礼をもらうため?」