ユビサキからあなたへ
こんな日がいつかは訪れると思っていた。

ある程度は覚悟していた、恵との再会。





だけど何でよりによって今日なんだろう。




さっきまで俺を包んでいた幸せな空気は、気まずい雰囲気に押し潰されてしまった。





「最近バトンは?どう?」


重苦しい空気に耐えきれなくなった俺の口が、勝手にしゃべりだす。


「相変わらず大変だよ。洋介ほどじゃないけど…。」


自然に答える恵を見ていると、張り合う意味のなさに気づいて少し空しくなる。
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