キミの隣のイケメン君.
今日も駅まで送ってくれた。

まだ手に佐原君のぬくもりが残ってる気がして、、ずっと手を見つめてると母さんに何してるのと突っ込まれた。


寝る前にリツちゃんに報告をした。

どうして、リツちゃんと別れたのかな?

あんなに心配してるのに…別れてもあんな風に思われてるのに寄り戻さないのかな…




何日か公園で手をつないだまましゃべる日が続いた。

話す内容はいつもリツちゃんのこと。

学校ではどうだとか、中学ではこうだっとか…

どうしてリツちゃんの話ばかりするの?

あたしを見て欲しい…

そんなことを思い始めた。

その思いと比例するように手を繋ぐ時間が延びていく。






「それヤキモチじゃん!」

屋上に乃々の声が響いた。

「絶対違う!!」

「違わない。リツに嫉妬してる。佐原くんのこと好きでしょ?」

あたしが佐原のことを?

「そんなわけない!」

「もっと素直になりなさいよ。」

フェンスに寄りかかりながら乃々が言う。

「十分素直だと思うけど…」

「まっ、杏らしいけど。そう言えば、あたし彼氏と別れたから。」

彼氏と別れた?あんなに仲良かったのに?

「どうして?」

「浮気してた。昨日、あのカフェに行ったら知らない女の子と2人でいるの見ちゃったの。その場でふってやったわ!」

さすが乃々様…でも、無理してる

「乃々、無理しないでいいよ。」

ぽんっと肩をたたくと、崩れるように泣き始めた。

強がってても女の子は弱いんだよ…






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