瞳
「へ?何?もっ回言って?」
「記憶が戻ったの。事故の前後の」
一気に険しくなる羅南の表情
「じゃあ・・・」
「全部思い出した。泰斗のこと」
「そっか。」
「別れてあげようと思うの」
縛り付けたくない。大切な高校生活を
嫌な思い出にはさせちゃいけないしね。
「どうして?」
「だって罪悪感で一緒にいるみたいだから。
縛り付けてたら、高校生活台無しだよ?」
「・・・・・・1回話し合いな?
きっとコタエはすぐでるから。」
あたしの気持ちを察してなのか、
やさしいカオでやわらかく羅南は笑った。