偽りの結婚




誕生パーティーの時は激しい嫉妬の視線を感じたが、相手は王子。

しかも夫婦の関係にある者だったから抑えていたようだが…

離婚したと聞いたらどういう行動に出るかなど明らかだった。



そんな彼の傍にシェイリーンがいる?

体の奥からふつふつと沸く、怒りに似た感情を感じる。



しかし、一つ納得できないことがある。





「なぜ、シェイリーンはノルマン家の屋敷にいるのです?」


かろうじて冷静な頭で、疑問を口にする。

スターンの屋敷と言う帰る家があるというのに、よりにもよってなぜノルマン家の屋敷に…




「え…あ……っそう、シェイリーンとノルマン家の令嬢が親しいんですの!うちよりノルマン家の屋敷の方が良いというのでそちらに行っていますわ」


なぜか焦っているミランダに、一人納得する。



あぁ、そういうことか……



ヒュっと自分の纏う空気が冷たくなる。

シェイリーンが自らノルマン家の屋敷に行くわけがない。

人に迷惑を掛けるのを嫌がるシェイリーンだ。

きっと、ノルマン家の人間がそう思っていなくとも、シェイリーンは気にするだろう。




……だとしたら、考えられることは一つ。



目の前の継母と義姉が追いだした―――




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