偽りの結婚




「それも言わなければ分からないことです」


眼光鋭く、ピシャリと言い放つソフィアは容赦ない。




「まぁ、気になるくせに態度と言葉に出さないシェイリーンも悪いんですけどね」


アリアは溜息をついて肩をすくめる。

けれど、次の瞬間には真剣な面持ちで口を開いた。




「あの子は…優しすぎるんです」


こちらから視線を逸らし、どこか遠くを見つめて寂しそうな表情をするアリア。



いきなり、何を言い出すのだろうか…と不思議に思うラルフだったが、神妙なアリアの顔を見て押し黙る。




「シェイリーンは、幼くして母親を亡くして、父親は病気で他界しました。そして、残されたのはあの継母と義姉だけ」

「あぁ、それは知っている。シェイリーンの周辺は大体調べた」


こんなに悠長に話している暇はない。

アリアの話す内容の意図が見えず、気をもむがアリアは無視して話を続けた。




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