偽りの結婚
「私はもっと早く、貴方からシェイリーンに告白すると思ってましたわ」
やはり、目の前の少女にはお見通しだったか。
それはそうだろう、誕生パーティーであんなにあからさまな態度をとったのだから。
「シェイリーンは僕の気持ちを分かってくれていると思っていた」
「言葉にしないと伝わらないこともありますわ」
自分の安易な考えに、アリアから厳しい言葉が浴びせられる。
「ましてや、貴方達の関係は複雑だった。シェイリーンが、偽りの妃という立場で、貴方に愛されていると感じるとお思いですか?」
厳しい顔つきで迫るアリアは、目の前の男が、この国の王子だということも忘れていた。
「それに、シェイリーンは、貴方の想い人はソフィア様だと思っていましたわ」
アリアは、自分の事のように傷ついた顔をして、苦しそうに呟く。
想いを寄せていたのがソフィア!?
「それは誤解だ。ソフィアとはそんな仲ではない」
言われようのない誤解に、アリアの言葉を否定する。