偽りの結婚
「ふふっ、任せてください。…と、言っても今はまだ動かない方が良いかと思います。シェイリーンにも整理する時間が必要ですから」
確かに、昨日離婚を告げて今日シェイリーンに会っても拒絶されそうな気もする。
しかも手紙を残して去ったぐらいだ。
離婚の決意は固いはず…
しかしこのままシェイリーンを誤解させたまま時間が経過するのはもどかしい。
シェイリーンの気持ちが離れていく恐れもある。
「では、どうすれば…」
ここは自分よりも長くシェイリーンの傍にいた友人に意見を仰ぐのが得策か。
彼女の傍で見守り続けてきたこの少女なら、今どうするべきが一番良いのかを知っているだろう。
すると、アリアは待ってましたとばかりに口を開く。
「ラルフ様、シェイリーンの気持ちを確かめたくはありませんか?」
ニヤリと何かを企んでいる時のような笑みを見せるアリア。
「確かめるとは、具体的にどういうことだ?」
「私に良い考えがあります」
その笑みに、一抹の不安を覚えながらも、少女の計画とやらに耳を傾ける。