偽りの結婚




「えぇ、私が上手く手引きします。言っておきますが、それからは貴方次第です。シェイリーンを上手く説得してくださいね」

「あぁ、もちろんだ」


アリアの言葉に、力強く答える。

もとより、他人に頼るつもりは毛頭なかった。

必ず、自分の力でシェイリーンを取り戻す。

そう、固く決意して応接室を出た。






結局あの年下の少女に言いくるめられてしまった。

スタスタとエントランスまでの廊下を歩きながら考え事をする。


このような回りくどい方法など昔は取らなかった。

シェイリーンに嫌われたくないという気持ちが、慎重にさせているのか?

だったとしたら本当に自分は変わった。

今までこんなにも相手が自分の事をどう思っているかなど気にも留めなかったというのに。





重症だな……



フッと自嘲めいた、けれど気の滅入っていない笑みがこぼれる。






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