偽りの結婚



「君としても、友人が偽りの結婚を強いられては可哀想だろう?」


よりによってアリアが候補だなんて。

どこまでも恋愛体質なアリアが愛のない結婚なんてできるはずがない。

そもそも、アリアにはルークがいる。

普段は喧嘩こそ多い二人だが、ちゃんとお互いを想い合っている。





そんな二人を引き離したくはない…




それに比べて、私には恋人もいないし、家ではどうせ居ても居なくても良い存在だ。

家の家事や手入れが心配だけど…


私がいなくなればお母様やお姉さまも改心してくださるかもしれない。





< 69 / 561 >

この作品をシェア

pagetop