午前0時のシンデレラ
何された?って…
「…ああ、あいつが言ってたこと?別にあいつらのせいで学校辞めたわけじゃ、」
「何されたかって訊いてんだけど」
柳の淡々とした口調に、口をつぐむ。
あたしを見る柳は、どこかおかしい。
「…どうしたの?」
少し心配になってそう声をかけたけど、柳はじっと黙ったまま。
「ねぇ、何か変だよ。どうしてそんなこと…」
そう言いかけたところで、視界が反転した。
「…また、関係ないとか言うわけ?」
柳の顔が、息がかかるほど目の前にあった。
そのサラサラした前髪が、あたしの額をくすぐる。
両手首は、がっちりと柳に固定されていて…あたしは、押し倒されたんだ。
「―――――っ!」
自分の置かれた状況を理解した瞬間、一気に顔が熱を持つ。
「は…、はなしてよっ」
何なの?
おかしいよ、柳。