大好きな君にエールを
「あはは、春貴は荒ちゃん大好きだもんねっ」
にこっと笑う麻帆にどきっとしてしまう俺。しっかりしろー、俺。
「でも、あたしも春貴に負けてないもんね」
「へ?」
「荒ちゃんを好きな気持ちっ」
麻帆……俺だってそうだよ。俺だって、誰にも負けないくらい麻帆が好きだよ。
「バーカッ」
俺は嬉しさと照れた顔を隠すためにそっぽを向いた。と同時にキャッチボールをするちびっコが視界に入った。
「麻帆、俺キャッチボールして来ていいか?」
麻帆に見せたいな、俺の野球姿。
「もちろんっ。荒ちゃんが子供とする野球姿が見れるなんて滅多にないもん」