大好きな君にエールを
「あっちぃー」
数十分後、『バイバーイッ』と一生懸命手を振るちびっコ達に片手を上げて、荒ちゃんはあたしの隣に座った。
「荒ちゃんお疲れっ」
「ったく、ちびっコは元気だな。俺くたくただしー」
荒ちゃんは服をパタパタさせながら芝生に体を倒した。
「でも荒ちゃん格好良かったよ」
「それを言われて元気になんねぇ奴はいねーだろ?」
あたしの言葉に荒ちゃんは半分だけ体を起こした。
「荒ちゃん、野球好きだね」
「当たり前だろ?好きじゃなきゃ麻帆を置いて、県外の高校まで行かねぇよ」
冗談っぽく笑う荒ちゃんだったけど、あたしには嬉しかった。