大好きな君にエールを
そして、それからも何試合か行われた。やはり、リードしていったのは南原だった。
「勝負ありっ!」
審判をしていた栞先輩が声をあげた。
「勝者、南原!」
また、南原が勝った。今戦ったキャプテンは悔しそうに面を外す。
なんだろう。練習試合なのに、まだ本番じゃないのに、あたしが試合をしているわけじゃないのに、
とても悔しくなった。
南原にばかりリードされていることが悔しかった。
「集合!」
南原とあたし達は、別々に集合した。
「……ごめん」
キャプテンが俯きながら呟いた。
「あたし、まだまだ努力が足りないみたい」