大好きな君にエールを
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監督の車に揺られて、寮に帰り着いた。俺は、寮のおばちゃんの明るい『おかえり』の言葉にも振り向かなかった。
部屋へ戻っても、優勝した喜びはなかった。俺はただベッドに横たわって、ボーッとしているだけだった。
いつの間に風呂に入って、夕食を食べたのかわからず、目が覚めたら朝だった。
部屋を出ると、制服を着た永松が立っていた。部活に行く永松は、肩からはエナメルを下げていた。
「何してんだよ、荒嶋。行くぞ」
「でも…俺…」
「ぐずぐずすんな。外、天気いいぞ」
そして俺は、永松に引っ張り出されながら寮を出た。永松の言った通り、空は晴れていた。
キラキラと光を降り注ぐ太陽が、一瞬だけ…シゲさんの笑顔に見えた。