大好きな君にエールを





「監督…それって…」


「あぁ、完全に完治はしてなかった。特に頭に損傷が大きく、医師の話によると、倒れるまでに何回か異常があったハズだ、と」



俺は決勝の時のシゲさんを思い出した。あの時シゲさんはフラついた。よくわかっていなかったけど…監督は気づいていた。


でも待てよ?決勝の前に、シゲさんに何度か言われた言葉が気にかかった。


『…お前がキャッチャーやれって言われたら、代わりに引き受けてくれるか?』


あの時は深く考えていなかったけど、今思えばなんだか引っかかる言葉だった。


いや、違う。


シゲさんは気づいていたんだ。自分の体の異変に。これからどうなるかわかっていたから…決勝まで永松の球を受けていたんだ。


「それでお前達に、キャッチャーのことで話があるんだ」


監督の言葉に唾を飲み込んだ。







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