アイツとあたし。
ケロッと言いのけたあたしを見て、若菜が口を開いた。
「真凜~」
「なあに?」
「あんた、検討中とか言っといて、だいたいどうするか決めてたでしょお?」
「バレちゃった?」
「まぁ、薄々気づいてたけどさあ」
「でも、アンタ達がついてこなかったら、断ってたけど?」
「ついてくる確信あったくせに……」
流石、若菜。
あたしのことよく解ってる……。
「じゃあ、明日にでも、黒田財閥に行きますか?」
と零。
「あたし、アポ取っとくわ」
と若菜。
「じゃあ、頼んどいたわよ。誠二は、資料集めといて」
「了解ッス」
「それじゃあ、解散!」
あたしのこの一言で、みんな作業を開始した……。