先生がいた。
何気なく先生を見ていると、目があった。
にっこり。
いたずらっぽい笑顔を向ける。
先生も返してくれる。

「何?俺に何か用かな?」
「何も。他にする事なかったから先生の行動観察してた。」

このクラスになって、仲のいい人が激減してしまった。

「お前寂しい!」
「ド失礼ですね、先生。」

そこで後ろを振り向いて、

「ねっ、夏樹!」

南夏樹(ミナミ ナツキ)に声をかける。

夏樹は小学校から一緒の子。

「え?あ、あぁうん。」

夏樹は本物の真面目さん。
< 48 / 193 >

この作品をシェア

pagetop