プレーン
三と四、五でおわり。

中央線を走る電車に揺られている。


揺れに任せて届いたメールを消しながら、
僕は目的地へと送られる。
矛盾だ。


八王子。

大学へ行くバスに乗り換える頃には手持ち無沙汰で、

元どおりになったメールボックスを、

僕はほうけたように眺め続けた。


もしも中学で、

いやそれより前から友達らしい友達がいたなら、
こんな事にはならなかったと思う。


楽観的な予想にしか過ぎないが、

せめて友達との経験があれば、

からかいと本当の区別くらい付く知恵が与えられたろうに。

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