君となら墜ちてもいいよ?
母さんって…?


「誰も居ないわよ」


私は何故、“母さん”と呼んだのか、聞きたいけれど我慢した。


せっかく会えたのに、昨日のように気まずくなりたくなかったから。


「この時間、母さん…いや、中田しか居なくてさ…用事がある時は来るんだけど。

黙ってたけど、あのオバサン、俺の実母」


「そうだったんだ…?」


私は意外な事実にキョトンとして、目を丸くした。


でも?…あれ?


…だとしたら、屋上に入り込んで居た事をバラしたのも彼?


…先生に対する弱音も彼に吐いてしまって、私ったら馬鹿みたいじゃない?


“色目を使うな”と注意されたのに、実の息子の彼とコッソリと会ったりして…

私、ドン底に突き落とされるかも?


「あんなキツいオバサンだけど、本当は料理も下手でおっちょこちょいなんだよ。

タバコも屋上で吸っちゃうし」


屋上で…?


私に注意しておいて、中田先生、屋上に出入りしていると言う事?


何だそれ?



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