櫻桃~サクランボみたいな二人~


*桃花side*



変な人達にナンパされている。

でも、この人達…怖い…。

手をベタベタ触りまくって…。

気持ち悪い…怖い…。

怖いよ……助けて…光輝っ!!

「おい、てめぇら!!」

「あぁん?何だてめぇ!!」

「こ、光輝っ!!」

来てくれた…光輝は助けに来てくれたんだ!!

「コイツの彼氏だよ」

「あぁ?!」

「てめぇら、人のオンナに手ぇ出してんじゃねぇよ!!!」

か、彼氏…? オンナぁ?

「うっせぇ!!黙れぇ!!」

ナンパ組一人目は光輝に殴りかかった。

「危ない!!光輝ぃ!!」

見ていたくなくて、目を瞑った。

_ガシッ!_

とても大きい音がした。

目を開けてみると、そこには…。

「…クッ…!」

殴ってきた男の拳を左手で受けている光輝がいた。

「殴るなんて、いい度胸してんじゃねぇか。あ?来いよ」

「…チッ…!おい、行くぞ」

男達は去っていった。

「はぁ〜…」

安心と疲れで、足の力が抜けて光輝の胸に飛び込んだ。

「大丈夫か?ゴメン、桃花」

「良いよ。だって、助けに来たくれたから」
< 153 / 197 >

この作品をシェア

pagetop