櫻桃~サクランボみたいな二人~


俺と桃花は、今、噴水前にいる。

あと1分となったからだ。

「桃花、お前、ガチガチだぞ。ほら、笑顔、笑顔!」

といって、桃花の体を揺らしながら、笑顔を作ってみせた。

「ふふっ…光輝こそ、顔、引きつってるよ!」

え?

「光輝こそ、緊張してんじゃないの?」

「バ、バカ。たかが、校内まわるだけだぜ?き、緊張してる訳ねぇ~よ」

カ、カんだ…。

「カんでんじゃん!やっぱり。あたしよりも緊張してんじゃないの」

そ、そうなのか?

「いよいよ、始まるわよ。準備して」

「な、波重…先生」

「はいはい、ペアは、ちゃんといる?」

桃花は、さっき、いた。

っていうか、となりに…いない!!

「波重先生。桃花がいない!」

「あぁ~!!ゴメン、トイレ行ってた!」

「ったく~…。心配させんなよな」

「ま、みんな揃ったから………スタート!!!」



こうして、校内街宣が始まった。





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