涙が愛しさに変わるまで
あたしがなにか言う間もなく、あたしは唇を塞がれた。
桐沢社長の熱い唇があたしの濡れた唇に何度も重なる。
無理矢理あたしの唇がこじ開けられた。
あたしは驚いて桐沢社長の体を叩いた。
……でも前みたいにはなしてくれない。
会議室の机に押し付けられた。
髪をしばっていたシュシュが、桐沢社長にスルッとはずされてしまった。
唇がはなれて首筋に桐沢社長が近づいたかと思うと、体に痛みがはしった。
「あいつに簡単に騙されたおしおき」
桐沢社長はあたしの上で勝ち誇るように笑った。