― Summer Drop ―
夕方になり太陽が西に傾くと

昼間の暑さが嘘のように涼しく感じられた。



「あーオレ全然ダメやな」

「でも田岡君初めてレギュラーでの試合やったんやろ?次があるよ」

珍しく肩を落としている辰雄を朋子が励ます。

朋子も一年生の時から千夏、辰雄と同じクラスで、二人の仲裁は大抵朋子の役目だった。


「ねぇ千夏、帰りに………ちかぁ、聞いとる?」
< 10 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop