― Summer Drop ―
「千夏?」

聞き慣れた声に振り向くと

予想通り辰雄が立っていた。

「なんか久しぶりやな。」




辰雄に会うのは

土曜日の試合以来だから一週間ぶりだった。

「どしたん辰雄?ここ図書館やで?」

「知っとるわ。オレやって一応受験生やし、勉強しに来たんやん。」

「うそ!?……ビックリ。」

「ひでー。」



辰雄の行動が意外で素直に驚くと

辰雄は傷ついたふりをした後で

楽しそうに笑った。


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