無口なDarling

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「・・・ん」



「猛ー!?もう夜だよぉ?私帰るねー?」


ゆさゆさと肩を揺らされて、夢から覚まされた。


「あぁ?」



「あ。起きた??なかなか起きないからぁ」



・・・夢?今の夢か・・・



「すっげー懐かしい夢見てた」



「どんな夢ー?」


首をかしげながら、キョトンとしている。


なんかそんな顔されると、虐めたくなるんだよな・・・


「・・・俺の初恋物語」


そういうと、澄子の顔が面白いように固まった。




「・・!?ひっひどい!隣に私がいるのにも関わらず、他の女の子の夢見るなんてー!!」


ウエーンと顔を覆って泣き出す。



「・・・高校1年の冬の終わりの夢」



・・・ピタ泣き止む。



「・・・高校1年って・・・私と付き合うちょっと前じゃん!」



再びウエーンと泣き出す。




「ひっどいよ!!猛っ好きな子いたんだっ」



ポカポカと俺の胸板を叩いてくる。

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