無口なDarling
「あいつなら・・・」
「え?」
「あいつといた時は笑ってたか?」
俺がやっと言えたのはこの一言だった。
独占欲に押しつぶされて、俺は・・・
そんな俺の言葉に澄子の顔が崩れた。
「なんでっ・・・なんでそんな事言うのよぉっ!!」
初めて女を大切にしたいと思った。
だけど、そんなの結局無理だったのかもしれない。
澄子のように素直で、純粋で・・・
綺麗な女には、俺は似合わない。
傷つけてばかりで、それを償うすべも知らないような男。
澄子は泣き続けるばかりだった。
「・・・」
泣くなよ、泣かせたくねーんだよ。
でも、俺お前の事離したく無いんだよ。
ガキみてーだけど、お前がいなくちゃ嫌なんだよ。
「澄子」
「嫌だよ・・・そんな事言っちゃ嫌だよ」
真っ赤な目をしながら、澄子がそう言った。