闇の花~2人の殺し屋~
私の目の前には血まみれのものが転がっている。
辺りには腐臭が漂う。
それはさっきまで動いていて、私が殺(や)った。
でも、それを見ても何かを思うことなく
その場を後にした。
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「相変わらずの仕事ぶりだな。ヒース」
「当たり前でしょ」
ある部屋の一室。
さっきとは違ってここは豊潤な煙草に匂いが立ち込める。
私の名前は夜藍 月乃。
でもそれは昼の…私生活のときの名前。
私は普通の人でない。
世間一般には『殺し屋』と呼ばれている仕事をしている。
今さっきも…1人殺ったところ。
殺し屋のコードネームは『ヒース』
私は本名よりこっちのほうがいいや。
「さすが裏の世界で名の通ってるだけあるな」
「指示通り密室の空間に死体を置いておいたから。冷さん」
私の前には1人の男。