闇の花~2人の殺し屋~
「なぁに。ただの“気まぐれ”さ…」



「ただの“気まぐれ”でここまでするの…?」



私の居場所探しに基地の監視コンピュターのハッキング…冷さんがやったことは“気まぐれ”程度で出来るものじゃない。



めんどくさいことがキライな冷さんがリスクを背負ってまですることじゃない。



すると冷さんは観念したように頭をかいた。



「…聖にさ、助けるなって言ったときにあいつ俺に言ったんだよ。
『本当は月乃を…ヒースを助けたいんじゃないのか!』ってな。

俺は…俺の気持ちに従っただけさ」



そう言ってニッと笑った。



冷さんも…少し変わった気がする。



「―…ぁりがとぅござぃました」



私はポツっと呟いた。













こうして私の長かった闇は一旦幕をおろした。

















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