闇の花~2人の殺し屋~
俺の驚く反応を見てライは一瞬ニヤッと笑った。



「そりゃあ、裏にいたらいろんな情報が流れてますから。

まぁ、これからよろしく」



そう言ってライは俺に手を差し出してきた。



「あ、あぁ…」



俺も手を出した。





“パシッ!”




「えっ…」



音とともに振り払われた俺の手は空中に浮いたままになった。



振り払ったのはライじゃない。



振り払ったのは--




「なんだよ…?月乃」



俺は月乃のほうを向いた。



ライと手が触れる瞬間、月乃が俺の手を払ったんだ。



「ライは殺し屋よ。警戒しなさい」



黒い前髪の隙間から月乃の鋭い目が見えた。



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