闇の花~2人の殺し屋~
さも当たり前のように嘘をつき普通の素振りで毒をもる。


これがどれだけ厄介だということを――




「ひどいな~、月乃は。俺が月乃に対する気持ちは本物だって」


ライは再び月乃の側に来て抱きつこうとする。



が…





「いい加減にしてよ」





月乃は手をライの顔の前に出して制止させた。



なんか…仲いいな。



心がズキッと痛む。



2人のやり取りを見ていてそう思った。



月乃もライに対する態度が他の奴と違う。


なんか…少しだけ気を許している気がした。




「とにかく…ここ(高校)では他人のふりしてよね」



そう言って月乃は教室から出て行ってしまった。






自然とライと2人きりになる。



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