闇の花~2人の殺し屋~
そう言って角島さんは頭を下げた。



「さっそくですが角島さん。命を狙われる心当たりはありますか?」



ラックが聞いた。



「いえ…。あるとしたら親のことでしょうね」



確かにこっちが調べた限り、角島本人に対して恨みをもつ人はいなかった。



「今日の護衛ですが、私はあなたの古い友人として側にいます。加奈は遠くから護衛します。
会場に入ったら私達と加奈は他人という設定でお願いします」



こういう説明ごとは全部ラックに任している。
私は極力、声を出したくないから。



「わかりました」



「どうして、このパーティーに出るんですか?」



私は口を開いた。

家を出て行ったのにどうして今更、親のパーティーに?


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