闇の花~2人の殺し屋~
さすがに一般人の角島さんには毒な光景だ。
俺はそう言って死体から離れた。
「あの人達…全員やったんですか?」
「えぇ…まぁ…。
・・・こんな技術、本当はないほうが良かったかもしれない。そうしたら、こんなこともしないのに」
俺はポツリ呟いてしまった。
「……それでも、その技術で俺を助けてくれた。感謝してます」
角島さんは俺に頭を下げた。
「止めてくださいよ。怖くないんですか?
こんな近くに殺し屋がいて」
「……怖くないですよ。あなたは優しい方ですから」
そう言って笑った。
不思議な人だな。殺しの現場を見て笑えるなんて…
「加奈さん…ヒースというんですか?」
「えぇ。あいつはヒース、俺はラックっていいます」