たとえばこんなスクールライフ
だって…。

下平さんに見い出され、歌姫なんて呼ばれているとはいえ、私はまだ下平さん以外の人とは会話した事もないんです。

下平さんに言われるままに歌のお仕事をして、下平さんに、「ヒットチャートトップだよ」とか、「ダウンロード数450万だよ」とか、数字だけを聞かされているだけで。

私がそんなに人気者だなんて、肌で感じた事はありません。

ほんの一年前まで、私は全ての人に疎まれ続けてきた悪魔なんです。

そんな私が、唯一頼りにしている下平さんから離れて、たった一人で学園生活を送るなんて…。

だというのに。

「また仕事が入ったら迎えに来るから。じゃあねー」

下平さんはあっさりと車を走らせ、私の前から消えてしまいました。

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