天然彼女の愛し方(完全版)



『廉ー、今日部活なくなったらしいから1組のやつらに伝えといてー』


「…了解」


じゃあ今日は早く帰れるのか


春華に伝えとかないと…



『あ!廉君!』


…と思っていたら
目の前にはパタパタと近寄ってくるさっきまで俺の頭の中にいた人物



心なしか緊張しているように感じる


『あの、お願いがあるんです!』

胸の前で拳を握って
やけに気迫を入れている


「何?」


『…廉君が部活をしているところを

見せて欲しいんです!』


…俺の部活してるところなんか見たいもんなのか?


「それって今日?」

『今日…見に行ってもいいんですか!?』


目をキラキラ輝かせた期待のまなざしを送ってくる春華



「今日は無理」

俺がそう言うと
分かりやすくシュンとうな垂れる


『でも…静かにして見ているだけですから!』


あ、もしかして
俺が見に来ちゃいけないって言ったと解釈してる?


「そうじゃなくて…今日部活なくなった」

『え、そうなんですか?』


『じゃあ明日見に行くのは駄目ですか?』と鼻息荒く問いかけてくる


別にいいんだけど…




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