天然彼女の愛し方(完全版)
『春華…俺は…』
廉がそこまで口を開いたかと思ったら
ビュォォォ
フワッ
「ひょえひゃっ!」
『・・・・・・』
慌てた顔でスカートを抑える春華
頭に!?が浮かんだまま目を見開く廉
…すべては
悪戯な北風が起こしたことだった
「…見えた?」
真っ赤な顔で
さっきとは違う涙を浮かべながらにらむ
『…見えなかったって言っても信じないだろ』
淡々と事実だけ述べる廉君に
恥ずかしがってるこっちがおかしいような気分になってくる
「~っ…じゃあ見えなかったんですね」
ちょっと拗ね気味に言葉を返す
『そうだな…水色って事は誰にも言わないでおいてやるよ』
「!!!?」
だが
その上を行くのが廉君である