天然彼女の愛し方(完全版)



_________...



コツンと

おでことおでこを引っ付ける


廉君のそんな行動に
私はもういっぱいいっぱい



でも
心の奥のもやもやが晴れていって
じんわり温まってくるようで


ああ…
やっぱり廉君はすごいなぁと思ってしまう



廉君に愛される喜びを知ってしまった私は

もうあの日の私に戻ることは絶対に出来ない



《俺と、付き合ってくれない?》




あの日のように

私は逃げない


廉君から、逃げない…




私は廉君の右手を両手で持ち上げた


少し汗ばんだ、温かい大きな手

それを両手で握り締めると
顔の高さまで持ち上げた




「好き…大好き
廉君しか、好きじゃない」


顔を見てはまだ言えない

だから、今は手を見て言う


祈るような気持ちでじっとそこに焦点を合わせていると



今度は私の手が
廉君の大きな両手で包まれた



私とは違う
細いけど骨ばった大きな手

男の子の手




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