天然彼女の愛し方(完全版)
『マジ…やべぇ』
首筋近くでいつもより低い声で色っぽく囁かれるもんだから
背筋からびりびりと痺れてしまい…たぶんしばらくは立てないだろう
「廉……ひゃん!」
生暖かいものが鎖骨の上をなぞるように進んでいく
そしてところどころで吸い付いては微かな痛みを残していく
「だめっ……ふっ…ぁ…」
『色っぽい声
俺以外の奴の前でそんな声出すなよ』
廉君の前でもこんな恥ずかしい声出したくないのにっ…!
「意地悪っ…」
『最高の褒め言葉だね』
ニヤッと笑う廉君には言葉が通じない様子
…この顔のときの廉君にはろくなことが無い(経験上の慣れ)
『今日はこのぐらいにしておくよ』
最後にチュッとリップノイズを立てて私の唇から自分のそれを放した
なんとなく
廉君の顔が見たくなって私は顔を上げた
…廉君は
すごい優しい目で私を見つめていた
そして
私の前だけで
『…女の顔だ』
こんなにも柔らかく笑うんだ…
『春華は俺がこの先女にしてあげるから
俺以外のものになるなよ』
ぎゅっと抱きしめられると
とてつもなく幸せで
「廉君以外の人なんて…絶対にありませんね」
私まで笑顔になってしまうんだ