天然彼女の愛し方(完全版)




「私…廉君だったらいいですよ?」



私としては、最大級の勇気がいる言葉


自分で言っておいて
何言っちゃってるんだろうって
廉君困っちゃうじゃないって思ってしまう言葉なのに


自然と
ぽろっと


うん、ぽろっとって言葉が一番近い


ぽろっと口から飛び出してしまったんだ




『春…何言ってるか分かってんの?
俺全然余裕無いんだから、そんな事言うと俺カッコ悪くなる…』


「廉君は!…すっごいかっこいいです
私なんかの彼氏にもったいないくらいかっこいいです
カッコ悪いなんて、思えません」



私が言い切った後しばらく黙っていたかと思うと
廉君はくしゃっと自分の前髪を掴んで上に持ち上げた



『あー、もう知らないよ』



小さな声で呟いたかと思ったら
すぐさま柔らかいぬくもりが降ってきた



「んむっ……」


今日は初っ端からえろっちいキスの気持ちだったらしい


舌が入ってくる瞬間はやっぱり後ろに引いてしまうけれど
前に比べれば大分慣れた方



噛み付かれるように繰り返される

時々耳の後ろにも唇を這わされる

口に入りきらなくなった唾液が端からツゥッと零れ落ちる

って…



ちょっと待ってぇ~!!



いつっ、いつもと違う~!!


「ふぁ…ん…」



やだっ

変な声出ちゃう



私は焦って廉君の服をぎゅぅと掴んだ






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