天然彼女の愛し方(完全版)
『でも、急に…どしたん?』
颯太は最近の廉を思い返してみて
…いつも通りじゃねぇかと多少げんなりした
春華はもじもじしながら言葉を捜しあぐねてストレートに言った
「あの、ですね…
最近、触ってくれないんです」
・・・・・・
『ほぉー』
「いやっ、あのですね!
前までもそんな頻繁に触られていたわけではなくてですね!
なんか触れそうになったらさりげなく除けられるし
ぎゅぅーもキスも最近してくれなくて…あの、ノロケじゃないですよ!優香ちゃんと同じ目ぇしないでくださいっ!」
なんだか必死そうだったので
それ以上突っ込むなんて酷な事はやめて置いてあげた
やれば出来る子颯太君
「やっぱり、分からないですよね…」
うなだれる春華
ここ最近、こんな調子で春華の元気が無いのを
仲間想いのクラスのみんなは心配している
勿論、廉も然り
「たぶん、私の気のせ『いや、…見当は付く』
残念ながら
と、付け加えた颯太の顔は苦笑いだった