天然彼女の愛し方(完全版)
「…うわー、キャミまで濡れてる」
シンと静まり返っている女子更衣室
春華はキャミソールも脱ぎ
ブラだけになった後その上から廉の体操服を羽織ってチャックを上までしっかり上げた
背が高い廉
その廉の体操服だから
小柄な春華が着るとスカートがちょっと見える程度まで隠れてしまう
袖も余りすぎて、まるで子供が大人の服を着ているような感じになってしまった
濡れた髪は1つに束ねて後ろで結んだ
ブレザーなどをサブバッグの中に詰め込んで急いで昇降口まで行くと
もうすでに制服に着替えた廉が下駄箱に寄りかかるようにして待っていた
『…遅い』
いつもよりか不機嫌な廉
「ご、ごめん…でも急いだもん」
子犬のようにシュンとうなだれる春華